プッシュ!第19弾は、暮石ヤコ先生の登場です! 第6回マンガオーディションで準グランプリを受賞した暮石ヤコ先生の最新作となる今作は高校生の男女が主人公の物語。甘酸っぱい青春の匂いがなんとも言えず心地よい作品です!

—以前、受賞作が本誌に載りましたが周りの反応はどうでしたか?

暮石:感想を貰ったのは少数だったのですが、専門学校では色々な人に名前が知れ渡ったようで一度も話した事がなかった人に「おめでとう」とか「凄いね」とか、「自分も頑張ろうと思った」と言われました。自分の描いた作品が誰かの頑張る原動力になれた事が本当に嬉しくて、体が軽くなっていくような、重い物が抜けるような気がしました。

—今回の作品を描こうと思ったきっかけを教えて下さい。

暮石:実は私、ダークな世界観も好きでして。読み切りの話を頂いた時カニバリズム(注:人間が人間を食うこと)について考えていたんです。でも食べる事って実はすごく深い事な気がして、そういうものを上手く伝えられないかと思ったのがきっかけです。

—高校が舞台ですが、暮石さんの高校時代はどんな高校生でしたか?

暮石:友人と集まって絵を描いて、漫画やアニメに夢中になっているいわゆるオタクでした。でもお洒落にも興味はあって、制服の息苦しさを感じつつも学校という環境に収まった普通の女子高生だったかと。

—今回の原稿で一番苦労した点は何ですか?

暮石:原稿の時点ではあまり苦労はしていないんですが、ストーリー構成の段階ではすごく悩みました。
登場人物の軸になる考え、感情。そういうものや学校の空気。恋する気持ち。一つの鍋に沢山の調味料を入れてぐるぐる混ぜて味見して、失敗したらやり直し。難しかったです。

—ズバリ見所は何ですか?

暮石:見所はやはり男女二人の交流。実は恋愛ってした事がなかったんですが、恋愛をした事がない人も、片方にだけでなく、二人セットで思わずきゅんとしてくれれば嬉しいです。

—今後はどういった漫画をつくっていきたいですか?

暮石:私の好きな物をいっぱいに詰め込んだ話を描きたいです。他とは少し違う、変わった物を取り入れた世界を舞台に誰もが感じた事のある感情を元にした物語。でも何より、自分が納得出来て「描いてよかった」って思える作品を作りたいのが一番ですね。

—最後に一言お願いします。

暮石:色々とまだ未熟ですが、描いていてとても楽しかった話です。そういう気持ちが伝わってくれたらとっても幸せです。

今作は不器用で言いたいこともうまく伝えられない、繊細で身勝手でそして純真な高校生たちの物語です。なんとも言えない青臭さが遠い青春時代を素敵に甦らせてくれます。思えばマンガオーディションで受賞後、はじめてお会いした暮石さん本人にも作品に似たものを感じました。不器用で人見知り、でも確固たる自分の意志を持った熱い女性でした。そんな漫画家・暮石ヤコの魅力が詰まった作品を是非ご覧ください。

ヒサナガ