「プッシュ!」第1弾は4月号に掲載したマンガオーディション入選作「おじさんと小さな花」の瑞々しい演出も記憶に新しい保谷伸先生です!前回の入選からわずか2ヶ月。早速新作を描き上げた保谷先生にインタビューしてきました♪

—前回の受賞作(「おじさんと小さな花」4月号掲載)が誌面に載ったのを見たときどんな気持ちでしたか?

保谷:雑誌独特のインクの匂いを感じながら自分の描いたマンガを見るのが、凄く新鮮で感動しました。同時に「自分のこんなに未熟な作品が本当に載ってしまった」と思い、恥ずかしくて悶えました。

—やっぱり初掲載は嬉し恥ずかしですよね。逆に周りのご両親や友人の反応はどうでしたか?

保谷:マンガの専門学校に通っているので、周りの友人は同じ志を持つ人がいっぱいいたのですが、皆祝ってくれました。親には…ちょっと読まれるのが恥ずかしくて、雑誌を自室に隠していました。が、母によって発掘されてしまいました。感想は怖くて未だに聞けていませんが、喜んでくれていたとは思います。

—間違いなく喜んでいると思いますよ。今回は受賞作と違ってギャグ要素が強く出た作品ですが、この作品を描いたきっかけは?

保谷:前回賞を頂いて、改めて自分がどんな漫画を描きたいのか、描いてどうしたいのかを考えたのがきっかけです。やっぱり今は未熟ですが、いつかは読む人を笑顔にさせられる漫画を作れたらなぁ…と思います。

—編集部では弟さんが人気でした。実際に弟さんがいてモデルにしてたりしますか?

保谷:弟はいます。でもモデルではないです。むしろ正反対です(笑)。 たぶん今回描いた弟は、自分の理想の弟なんだと思います。しっかり者の弟が欲しくて無意識のうちにこんなキャラになってしまったのかなと…。

—今回の原稿で大変だったことはありますか?

保谷:やはり、描いていた時に震災にあってしまったことです。自分は被害が軽度で良い方でしたが、停電と余震が大変でした。しかし一番大変だったのは震災前と変わらない締め切りでした。正直担当さんが鬼に見えました。でも、無事に完成させることができたので良かったです。

—え…。〆切伸ばしましょうって言いましたよ…。

保谷:あれ?そうでしたっけ?(笑)

—では最後にズバリ、この作品の読みどころは?

保谷:読みどころは…姉の破天荒な性格とその裏でしょうか…?二人の掛け合いで、震災やら何やらでの気持ちが少しでも癒していただければと思っています。まだまだ色々未熟ではあるのですが…。

—少なくとも僕は最後に吹き出してしまって、その瞬間、なんだかふっと気持ちが楽になりました。これから読む皆様もぜひ癒されてください!

※保谷先生は宮城県仙台市在住。

震災で毎日が非日常になった今、多くの漫画家の先生・編集者が何を描けば良いのか悩んだのではないでしょうか。この作品は震災前から進めていましたが、奇しくもその答えのひとつになっているような気がしています。
「こんな人が日常にいたら面白いと思う!」という想いが聞こえてきそうなこの物語。
照れや打算なくただ、誰かを笑顔にしようとする作品は、不安を抱える人々にとって、何よりの癒しになっていると思います。 大仰な事件やヒーローが出てこなくても、クスっと笑えただけで毎日が明るくなったり、日々が愛しいなと思えてしまいます。そんな魔法を掛けてくれる作品だと、僕は思っています。

アキヤマ